令和で異変あり?イマドキの「子どもに身に付けさせたい能力」

学習塾などを運営する学研ホールディングスは27日、「家庭学習の実態と親の教育観に関する調査2023」を発表されました。「子どもに身につけさせたい力」として、プログラミングの技術や金融・資産形成の知識などを重視する保護者が増えていることが明らかになりました。この調査は昨年の9月と10月に、小学生がいる家庭を中心とした保護者3011人を対象にインターネットで実施されました。

今どきの保護者は子どもたちにどんな能力を身に付けさせたいと思っているのでしょうか?とても興味深い内容が理解できました。これから子どもに習い事な度をさせたいと思っているご家庭はぜひ参考にしてください。
(※2024年2月28日(水)朝日新聞朝刊の記事を参考に要約しています。)

子どもに身につけさせたい力に関する意識調査結果

「子どもに身につけさせたい力」について尋ねた際に、「絶対重要」もしくは「かなり重要」と答えた保護者の割合が最も高かったのは「社会生活に必要な知識やマナー」で、全体の約80.6%に達しました。また、それに続いて「人の意見を受け止めたり、自分の考えを適切に伝える力」が78.3%であり、これらのスキルが親たちにとって非常に重要であると認識されていることが明らかとなりました。

2023年版小学生白書の主な調査結果発表

前年と比較して割合が増加した「子どもに身につけさせたい力」は、「社会の一員として役割を果たし社会や地域に貢献する姿勢」、「金融・資産形成の知識」、「プログラミング力」などが挙げられます。また、学研ホールディングスは、小学生1200人を対象とした各種調査の結果をまとめた2023年版の「小学生白書」も公表されました。その中で、「好きな教科」の第1位が、9年ぶりに算数から体育に変わったことが報告されています。担当者によると、「コロナ禍が落ち着いて外出する機会が増えてきたこともあり、身体を動かすことに対するポジティブな考えを持つ子どもが増えているのではないか」との見解が示されています。

子どもに身につけさせたい力の変化に関する調査結果

学研ホールディングスが行った「家庭学習の実態と親の教育観に関する調査2023」によりますと、子どもに身につけさせたい力で前年と比較して増減幅が大きかった項目が明らかになりました。増加した項目としては、「社会の一員として役割を果たし、社会や地域に貢献する姿勢」が57.5%(5.7ポイント増)、「金融・資産形成の知識」が45.2%(4.8ポイント増)、また「IT・情報の知識や技術」が44.1%(5.0ポイント増)、そして「プログラミング力」が37.1%(5.3ポイント増)であったと報告されています。一方、減少した項目としては、「将来の学問の基礎として学校で教える知識や理論」が49.3%(2.5ポイント減)、「運動能力や体力」が41.4%(2.1ポイント減)、さらに「アート・デザインなどの感性」が26.5%(1.6ポイント減)となっています。この調査結果からは、保護者の教育観における優先順位の変化が見て取れます。