「子どもがごはんを食べない」
「食べている最中に遊んでしまい、食べなくなる」
「食べ終わるのに時間がかかる」
そんなお悩みを持つ両親はとても多いようです。
喜んで美味しそうに食べてくれると嬉しいのですが、大人の思い通りにならないと滅入ったり、落ち込んだり、イライラすることも多いのではないでしょうか。
一日に3回、食事の度に抱えるストレスは辛いことかもしれません。
困った時にどう乗り切ればいいのか、考えてみたいと思います。
【1歳児の場合】
探求心が芽生えてくる頃です。
「遊ぶ」と「食べる」に明確な境界線がないので、気になると食事を手づかみで食べることもしばしば。
目で確認できる色や形は理解できても、堅さや触感がどうか、口に入るのかどうかを自分で確認したいと思っている場合があります。
子どもの気づきや発見に対して、共感し、褒めてあげることが大切です。
声掛けをする際も「全部お腹の中に入れてくれる方がお魚さんも嬉しいと思うよ」などと食事をしているという切り替えになるようにしてみてください。
【2歳児の場合】
自分の興味や関心事が増え、「自分でやりたい」「自分の思うようにしたい」と思う頃です。
「食べなさい」と言われてもテレビや絵本が気になったり、おもちゃを触りたくなったり、食べることに集中できないことが多いようです。
スプーンやフォークを上手に使えないことも原因かもしれません。
上手く食べるイメージとは違い、上手に食べられないと子どもながらにイライラして、食べたくなくなるということもあります。
一生懸命に遊んだ後はお腹が空いているはずです。
「たくさん遊んだから、大好きなごはんの時間だよ。いただきます」
と遊びの延長ではなく、今から食事だという認識を持たせることも大事です。
部屋を移動する、椅子に座る、テレビを消すなどの切り替えをしてみてください。
【3歳児の場合】
3歳ともなると成長に伴い、味覚も発達してきます。
好きなもの、嫌いなものがはっきりとしてくるので、「今日は嫌いなものが入っている」とわかると食べたくなくなることがあります。
「ピーマンがきらい」とわかっている場合は対処法があるのですが、大人が気づかない苦手なものがあるのかもしれません。
切り方や調理方法、調味料を工夫することで、同じ食材でも問題なく食べてくれることがあります。
その他お皿やスプーン、フォークなどを変えてみるだけでも食欲増進に繋がります。
ピクニックやパーティーのような雰囲気にするだけでも、食事を楽しんで食べる対策になるでしょう。
【4~5歳児の場合】
4~5歳になってくると好き嫌い以外にも精神的なことが加わってくるケースがあります。
保育園や幼稚園で嫌なことがあったり、不安や心配事を抱えていることもあります。
そうした精神面での不安定さが食欲を減退させている可能性も考えてみましょう。
両親の話す内容も理解できる年齢なので、大人の悩みも子ども心に気にしたり、弟や妹がいれば「自分にももっと構ってほしい」という赤ちゃん返り的な気持ちもあるかもしれません。
家以外の場所で過ごす時間が増えたり、家族以外の人と接する時間が増えてきます。
「今日はどんなことをしたの」と話をして、「良かったね」「よく頑張ったね」と褒めてあげてください。
そして家では団らんし、安心して食事が楽しめる大切な時間にしていただきたいと思います。