現在保育園や幼稚園では、「食を営む力の基礎を培う」ために「食育」が実施されています。
ここでは保育園で実施されている0~2歳までの「食育」の内容についてご紹介します。
厚生労働省の食育指針
厚生労働省の『楽しく食べる子どもに~保育所における食育に関する指針~』では、
以下のように定められています。
① お腹がすくリズムのもてる子ども
② 食べたいもの、好きなものが増える子ども
③ 一緒に食べたい人がいる子ども
④ 食事づくり、準備にかかわる子ども
⑤ 食べものを話題にする子ども
幼児期の食体験が心身の発達に大きな影響を与えるのはもちろん、大人になってからの食への考え方の基礎となります。幼児期のうちにしっかりとした食の知識をつけることによって、正しく、健康的な食生活を送れるようになるのです。
そのため、上記の指針に基づいて、小学校就学前までに、①~⑤までのことが達成できるよう、各保育園が「食育」の方針を決めて、実施することになっています。
0歳児の食育
0歳児のうちは、まずは食事の形態を授乳から離乳食へと移行すること、食べることそのものを楽しむことを目的とします。こぼしたり、なかなか食べなくても叱ったり、無理強いしないことが大切です。口や舌を上手に使って飲み込むことや、手の運動などで、スプーンやフォークなどが使える前準備をしておきましょう。
1歳児の食育
1歳児になると、保護者や先生の介助なしで、手づかみ食べや、スプーン、コップなどを使い食事ができるようになります。
しっかり朝・昼・晩+おやつの食事のリズムを身に付けることも大切です。
また、「いただきます」「ごちそうさま」などの食事のマナーも身に付ける時期です。
2歳児の食育
2歳になると、自己主張が激しくなって好き嫌いもはっきりしてくる子もいます。無理強いは良くありませんが、工夫次第で食べてくれることもあります。
野菜嫌いの場合、味付けや見た目、細かくするといった調理の工夫もありますが、おままごとや、野菜畑に行って実際に実っている様子を見る、園で栽培したりして、野菜に触れる機会自体を増やすことも重要な食育活動です。接する機会が多ければ多いほど、その食材の親しみも増すというわけです。
その2へつづく