4月は子どもの進級や入園、入学の季節。親子ともども、わくわくしたりちょっとナーバスになったりして家族の大イベントですね。
登園を渋る子はかならず一定数います。後ろ髪を引かれる思いをしながら、「バイバイねー」といって園を後にする保護者の方も多いのではないでしょうか。
そんな時の親としての心構えや、気を付けるべきサインを専門家にたずねてみました。
子どもが泣く=環境の違いを理解している、ということ
この時期、多くの園で行われている「慣らし保育」。泣いている子どもをよく見かけます。
子どもが泣くということは、家庭との環境の違いをしっかり理解している、ということで、まずは親が動揺しないことが大切なのだそうです。
何をしても泣く子もいれば、好奇心が勝っていて全く泣かない子もいます。また、最初はよく理解できていなく、数日経ってから泣き始める子もいるのだとか。まさに個性が表れていますね。
その子がその環境を受け入れるまで、親は悠々と構えてじっと月日が経つのを待つことが求められます。
保護者自身が保育園を信頼することも大切
とはいっても親だって復職したばかり。余裕がないのは当然でしょう。親が緊張したり余裕がなかったりすると、子どもにも伝わってしまいます。
時には「保育園っておもしろそうだね」などと前向きな言葉をかけてあげるのも一つの手です。
また、ちょっと頑張って10分ほど園に早く到着し、親子で園で一緒にいる時間を増やしてあげるのもいいでしょう。
子どもが慣れたかどうかの一つの目安として、「食べる」「寝る」「排泄ができる」が挙げられるそうです。
新入園児だけではない!大型連休空けに登園しぶりする子ども
子どもにこの先の見通しを立ててあげることも、子どもの心を落ち着かせることにつながるそうです。
例えば、連休中や登園日の前日に「園の〇〇ちゃんと会ったら何をして遊ぶの?」など、ちょっとだけ心の準備ができるような声掛けをするのもいいそうです。
これが一番難しい・・・「親は感情的にならないように」
親は感情的にならずに穏やかに接してあげることを心がけましょう。とは言っても、連休明けは親もナーバスになっていますので、これが一番難しいことでもあるのですが・・・
「感情的に叱っても子どもの行動は変わらない」これを肝に銘じておきたいですね。
親は忙しい中でも自分の時間を確保できるようになんとか工夫をしましょう。
子どものSOSだけでなく、自分のSOSもキャッチしていたわってあげるのは決して悪いことではありません。
もし、いつもとかなり違う状況だったら・・・
昨年度、不適切保育の事件があってから、不安に思っている保護者の方も多いかもしれません。
4,5歳児になれば「先生が怖い」など言葉に出して説明できるかもしれませんが、乳児だと難しいでしょう。
例えば、かんしゃくがすごい、情緒がかなり不安定、どこも悪くないのに「おなかが痛い」「頭が痛い」など訴えるようなら要注意とのこと。
不安に感じたらため込まないですぐに園に相談しましょう。
ただその際、子どものいないところで話すをすること。
言葉の話せない子どもでも、大人の表情やしぐさで不安は伝わってしまいますので常に心しておきましょう。
2023年4月3日(月)朝日新聞朝刊より出典・引用しています。