台所育児の効果とは


「台所育児」という言葉をご存じでしょうか。
書いてその名のとおり、台所でこどもと一緒に料理をつくることで、
こどもの自主性を育むことを目的とした育児のことです。

台所は五感を鍛えるのに最適な場所

料理研究家の坂本廣子さんが書かれた、「坂本廣子の台所育児」一歳から包丁を~
出版社: 農山漁村文化協会 では、なんと1歳から包丁を使ってのお手伝いについて書かれ、
話題になりました。

まだ言葉もまともに話せないのに、刃物や火を使わせるなんてとんでもない!
とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
いつが最適なのか、ということはお子さま次第ということになると思いますが、
危ないからだめ、まだできないからだめ、そんな親の一方的な決めつけで
子どもの成長の可能性を止めてしまうのは勿体ないことです。

料理は指先を使うこと、安全のためには集中力が必要なこと、
そして、いつもお母さんが一生懸命に作ってくれている料理が
どうやってできているのか。
五感を鍛えることと、食育が一度にできる最適な場所です。

口を出し過ぎず見守る姿勢で

台所育児を始めるにあたっては、まずは安全対策を万全にしましょう。
子ども用のしっかりして安定感のある踏み台、
それから子ども用の調理器具も用意しましょう。

子どもがすることにあれこれと口を出したくなりますが、
危険な行為以外は子どもがやりたいようにさせます。
ここで「あれもダメ」「これもダメ」などと口うるさくしてしまうと、
料理自体嫌になってしまいます。
材料をかきまぜたら壁に飛ばす、はたまたひっくり返したりと
お母さんにとってはストレスに感じることが多いかもしれませんが、
ここはぐっとこらえましょう。

そのため、ある程度時間に余裕があるときに一緒に作るようにしましょう。

達成感が次のステップへ

台所育児成功のポイントはこどもに達成感を感じさせることです。
最初はカンタンなおにぎりを丸めるとか、材料を混ぜるといったことから始め、
やりきったら「よくできたね!」と褒めてあげることです。

そうしてできることが増えていくことで、
もっともっと難しいことへチャレンジする意欲につながります。
また、料理をする上では多少のヒヤリとする経験やケガは避けられないことです。
しかしそういった経験なしには、本当の危機管理意識が身に付かないでしょう。

そうして、いつか料理好きの子どもに成長したら、
お手伝いもしてもらえるし、お母さんとしては大助かりですよね。

家の子には料理なんて無理、と思う前に
一度一緒にやってみない?と声がけしてみませんか?