給食制度は、戦後の子どもたちの低栄養を解決するために始まったものですが、小学校においては、1980年代にはほぼ100%の完全給食率となり、日本人にとって給食とは当たり前のものとなりました。
給食を実施することで得られる効果
給食を実施することで得られる効果は、これまで様々なアンケートや文部科学省が行っている追跡調査から明らかになっています。
①給食を実施している学校の方が学力、体力ともに高くなる
②思春期における男児の肥満を防止する効果
たとえ、3食のうちの1食が給食であったとしても、毎日のことになれば、
明確な差が表れるようです。
②については、女子の肥満を防止する効果がないのではなく、女性は思春期になると自身の体型を気にし始め、全体的に食事を減らす傾向があるため、給食による明確な効果を正確にデータに出すことができなかったとのことです。
3食きちんと食べない子が増えている
給食だけでなく、3食きちんと食事を取っている子ほど、学力調査の得点が高い傾向があるという結果出ていますが、近年は特に朝ごはん抜きで登校する子どもが増え、朝からぼ~っとしている、やる気がないなどの問題が上がっています。
学校側でもこの問題を深刻に捕え、学校で「学校朝食」を開始しているところや、
また、自治体や地域ボランティアで朝食を提供しているところもあるようです。
ただし、本来であれば家庭で対応するべきことを学校で提供することに対し、そのための教員の負担や税金の使われ方に疑問を呈する声もあります。
幼児期から3食食べる習慣をつける
食に対する興味や習慣は、就学前の幼児期にある程度身に付けさせておくものです。
小学校に上がっても偏食がひどいとか、3食食べるリズムができていないでは、
せっかくの給食のメリットを生かせなくなってしまいます。
栄養たっぷりの給食を生かして、家庭の食事と合わせてしっかりとした身体作りができるようにしたいものですね。