食にまつわる人気絵本「しろくまちゃんのほっとけーき」

※画像はこぐま社より出典しています

子どもの成長に食事が大切ということは周知の事実です。
体の成長、心の成長、どちらにも与える影響はとても大きいです。
とは言うものの、親や周囲の大人たちがいくら頑張っても、子どもが食べたがらない、少し食べても直ぐに食事を終えて遊んでしまうというお悩みは多いもの
今回は絵本という別の切り口から食育を考えてみましょう。

お薦めの一冊

ここでご紹介したい1冊が「しろくまちゃんのほっとけーき」

作者はわかやまけんという絵本作家。
主人公のしろくまちゃんがお母さんと一緒にホットケーキを作ります。
特にフライパンでホットケーキを焼いている間の描写が丁寧で、わかりやすく、目に見えるようにイメージがしやすいのが特徴です。
「ぼたあん」「ぴちぴち」「ぶつぶつ」などの擬音が多く使われていることもその要因。
きっと子どもも夢中になって聞いてくれることでしょう。
そして「ホットケーキが食べたい」「ホットケーキを作りたい」と思うことでしょう。
誕生から40年が経過しても今なお愛される名作です。

食への関心を強くする

人は空腹を感じると食欲を感じるものです。
子どもの場合はそれ以外に「楽しそう」「面白そう」という関心が食欲に繋がることが多いようです。
その結果「食べてみたい」という好奇心を引き立たせると、自発的に職への関心が強くなり、抵抗なく食べられるようになります。

食べること以外に準備や調理に興味を持たせる

子どもはお母さんの真似事をしたくなります。
最初は「してもらう」ことが当たり前ですが、やがて「自分もやってみたい」「自分もできる」と思うようになるものです。
そして「自分にもできた」という達成感が成長に繋がります。
調理器具は何を使って、どういう準備をして、どんな変化で仕上がっていくのか、その工程にも興味を持たせることが大切です。

作る楽しさ、工程に共感を持たせる

食材を切る、混ぜる、焼く、蒸す、裏返すなどの小さな変化も親子で一緒に話していきましょう。
包丁で切る、高温の油で揚げるという作業は危ないので、子どもがそばにいないように気を付けてください。
おやつや朝食など、あまり複雑ではない工程の時を選んで、一緒にキッチンに立つ時間を増やしていくことをお薦めします。
簡単なことから、少しずつ「自分にもできた」という達成感を重ねていきましょう。

結末を喜び、自分に置き換えられるようにする

自分が体験したことを絵本で読む、または絵本で読んだことを自分で体験する、どちらも記憶に残り、経験値として知識が増えていきます。
お母さんと一緒におやつを作り、とても上手にできて褒めてもらったというストーリーはシンプルで、わかりやすく、自分事に感じやすくなります。
大人でも学習、実践の繰り返しが実力となるように、子どもにも当てはめてみるといいでしょう。